同じミスを繰り返す部下は治らないかもしれない

会社で部下がいつも同じミスや間違いを繰り返すからといって、その度に注意したり説明するのは無駄かもしれません。

なぜならその原因は脳のはたらきの所為かもしれないからです。

部下にやる気がないとか理解力がないことが原因ではないのです。

ましてやあなたのことを軽く見ているからでもありません。

本人の努力ではどうしようもないことかもしれないのです。

同じ間違いを繰り返す人間は適応のための脳の反応が鈍い

ロンドン大学ゴールドスミスカレッジのジョイディープ・バタチャリヤ教授らの研究によると、いつも同じ間違いを繰り返す人の脳は次回の挑戦に適応するための反応が鈍いということが分かりました。

実験では36人の被験者に自分の感覚だけで1.7秒を計測するように指示しました。

その後でそれが実際の時間とどれだけ差異があったのかや改善策について説明されました。

2回目以降の試行で成績が改善した人たちは脳の反応速度が速くなることが分かりました。

これは成績が改善しない人には見られない反応でした。

同じ間違いを繰り返す人とそうでない人では脳の反応に違いが出たということです。

実験の成績が優秀な人は過去の学習をフィードバックをするだけではなく、それを次回の作業に適応する能力も高いことが判明しています。

あなたも同じミスを繰り返している

残念ながらこういった能力が低い人がどのようにすればミスを減らすことが出来るのかについては述べられていませんでした。

しかし、ミスが多いからといって無能ということではありません。他の仕事に就かせれば優秀な結果を残すこともあり得ます。

また、あなた自身のことも振り返る必要があります。

何度も同じ間違いやミスを繰り返す部下にいつも同じ説教をしているのだとしたら、あなたの脳もうまく適応できていない可能性があるからです。

もちろん、あなたが無駄に緊張感のある職場環境をつくっているせいでミスが発生しやすくなっているという可能性もあります。

ミスが発生しやすい職場にはたいてい短期で神経質な管理者がいるのです。

参考文献:Luft CD, Nolte G, Bhattacharya J.(2013).High-learners present larger mid-frontal theta power and connectivity in response to incorrect performance feedback.

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