ヤフコメ民はどんな人?偉そうなのは「優越の錯覚」が生じているからだ

会社の経営がうまくいなかなくなると、色々な情報に惑わされてしまうものです。

極一部ですがネットニュースのコメント欄まで気にしてしまう経営者もいます。

自社のことが書かれているわけでなくとも、同業他社について書かれた内容が気になってしまうのです。

例えばYahoo!のコメント欄、通称「ヤフコメ」に書かれた内容を真に受けてしまったりします。

ここまでいくとだいぶ末期かもしれません。

ハッキリ申し上げたいのですが、経営者にもなってネットのコメントななどを気にしてるようでは、負け組へまっしぐらです。

ヤフーのコメント欄に書き込む人たちのことを「ヤフコメ民」と呼ぶらしいのですが、彼らは無能であるがゆえに現実世界で意見を表明する機会がないため書き込んでいるのです。

そんな意見に価値があると思ってしまうのは判断力が低下しているということです。

報酬が得られるわけでもないのに批判を書き込む不思議

自分の好きな有名人や物事について「好き」とか「素晴らしい」といった感想を書き込むのはそれ自体が楽しいことです。

なのでX(旧Twitter)などでそういったアカウントを作ってつぶやくのは趣味として自然なことです。

しかし、他人の批判というのは決して楽しいものではありません。

確かに快感を感じる脳の一部が反応することは分かっていますが、性欲や食欲が満たされる時と同じほどの強い快感ではありません。

ですから、わざわざ労力を掛けてまで批判を文字にするという楽しくないことをするなら、お金が貰えるとか、宣伝になるといった報酬がなければ多くの人はしないのです。

しかし、無料かつ匿名なのにわざわざヤフコメを始めとした匿名の掲示板に批判を書き込む人間がいます。しかも一言二言ではなく長めの文章を書いたりもします。

自分のブログにでも書いていればそれなりの副収入が得られるのに、わざわざ他社のプラットフォームに長文を書き続けるというのは損な行動です。

彼らはなぜ報酬が得られるわけでもないのにこのようなことをするのでしょうか?

それは無能であるがゆえにリアルな世界で尊重されていないからです。

現実世界では意見を求められない人たち

人間には他人から認められたいという(自己)承認欲求があります。

社会的地位の高い低いに関わらず「自分の意見を聞いて欲しい」「知識を披露して尊重されたい」という欲求があるのです。

このような承認欲求は無職も負け組もニートもみんな持っています。頭の良い人も悪い人もです。

それなりの立場にいる人間であれば、実社会の中で意見を尊重してもらえるので承認欲求は満たされます。

しかし、無能な人間の場合は、周囲からアテにされていないので、現実世界で意見を求められることがありません。

勝手に何か言っても相手の反応はイマイチなので、承認欲求は満たされないのです。

この欲求不満が、匿名の掲示板へ批評を書き込むという強い動機になるのです。

普通の人間にとっては手間なことであっても、現実世界で相手にされない人間にとっては、食欲や性欲を満たすのと同じくらい「快」な作業なのです。

特にYahoo!のような閲覧者の多いサイトであればその「快」は大きくなります。全体の数%しかコメントまで見ていなかったとしても数万人の目に触れるからです。

経営者であれば、聞いてもいないのに勝手にアドバイスしてくる人間に遭遇する機会も多いと思いますが、そのような人間が成功しているタイプでないことは経験で分かっているはずです。

それと同じことがネット上でもなされているだけなのです。

なぜヤフコメ民は偉そうになってしまうのか?

ヤフーのスタッフブログによると、ヤフコメ民の性別は80%以上が男性らしいです。さらに細かく見ると30歳から50歳の男性で50%以上を占めているのだとか。

この年齢になってくると社会的な立場がほぼ決まってきます。自分でも将来の予測が出来ます。

ならば自分の無能さを認識して謙虚になるはずと思うかもしれません。しかしそうはならずに偉そうなコメントを書き込むのです。

なぜなら人間には「自分は平均よりも優れた人間である」と思い込む習性があるからです。

これを心理学で「優越の錯覚」と呼びます。

脳内の神経伝達物質と脳活動のネットワークに原因があることが最近の研究でも分かってきました。

優越の錯覚はその人間の学歴や職業、社会的な地位に関係なく起こります。

つまり、現実世界で意見を尊重されない無能な人間であっても「自分は平均よりも優秀である」と勘違いするため、上から目線の偉そうな内容を書き込んでしまうということです。

匿名のおかげでより一層攻撃性が増すとも考えられます。

Yahoo!をニュースだと思って見るな

人間の脳は本人が忘れたと思っている情報であっても無意識に残っていて、判断に影響を与えることがあります。

経営者の直感が当たることがあるのも、過去の経験によって蓄積したデータを参照しているからです。

つまり意識していなくとも、見聞きした情報が経営判断に影響を与えるのです。

ヤフコメなど見ていたら、あなたの経営者としてのセンスはどんどんダメになっていきます。

そもそも、Yahoo!などのポータルサイトをニュースサイトだと思っているなら、その認識を改めたほうが良いです。

ポータルサイトのトップに出る記事というのは重要なものではなく、クリックされる確率の高いものです。

広告で運営されているのですからこれは当然のことです。

つまり、Yahoo!はニュースとして見るのではなく、日本で最もネットユーザーの行動データを持っているであろう会社がどのような出力をしているか確認するために見るものなのです。

当然、ブラウザのシークレットモードで閲覧しなければなりません。ブラウザの通常モードではパーソナライズされたニュースが表示されてしまうのでデータに偏りが出るからです。

経営者はくれぐれも目に触れさせる情報に気をつけましょう。

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