クレーンゲームがやめられないのは「サンクコスト効果」が発生しているから

都内を歩いていたらSEGAのゲームセンターの看板がGIGOに替わっていました。

そういえばセガはゲームセンター事業をGENDAに売却したのでした。

それにしてもGENDAの申真衣社長の経歴が眩しすぎます。

東大からゴールドマン・サックス証券に入社し、最年少でマネージングディレクターに就任した後に起業。しかもファッション誌『VERY』のモデルもやってるとは…

ゲームセンター事業の中でクレーンゲームの売上が大きそうですが、感覚としても分かります。自分もつい課金してしまいますから。

クレーンゲームは途中でやめられない

個人的な話ですがクレーンゲームをよくやります。

姪っ子がハマッているからというのもありますが自分も好きなのです。

1回で欲しいプライズ(景品)が取れることはあまりないので、どんどん課金してしまいます。

1つのプライズを取るのに1,000円以上使ってしまい、店で買ったほうが安いんじゃないか?というパターンもあります。

取れなくても途中でやめるのは難しいのです。

クレーンゲームとサンクコスト効果(埋没費用効果)

なぜクレーンゲームはやめられないのでしょうか?

それはサンクコスト効果(埋没費用効果)が発生しているからです。

サンクコスト効果とは既に投資したコストに執着して合理的な判断ができなくなることです。

例えばクレーンゲームに100円を入れて取れなかったとします。そして200円目を投入します。それでも取れずにどんどん追加で課金します。

やがて1,000円まで課金しましたが、それでも取れそうな気配はありません。

冷静に考えればそこで損切りするのが経済合理的な判断です。

しかしそこでやめてしまうと、それまでに費やした1,000円がもったいなく感じてしまいます。

そしてさらに損失を増やしてしまうのです。

ビジネスでもサンクコスト効果は発生する

サンクコスト効果はビジネスの場面でも発生します。

英仏の会社が開発したコンコルドという超音速旅客機があります。

実はこのコンコルドは開発の途中段階で就航させても採算は取れないと分かっていたのです。

しかし途中でやめるとそれまでの多額の投資が無駄になるという心理が働き、完成させてしまったのです。そしてさらに損失を拡大させてしまいました。

この出来事からサンクコスト効果をコンコルド効果と呼ぶこともあります。

あなたも経営者として、見込みのない事業をいつまでも継続し続けていないでしょうか?

今まで散々、時間も金を掛けたのだからここでやめるわけにはいかないと考えてしまうと判断を誤ります。

投資の世界に「見切り千両」という言葉がありますが、適切なタイミングでの撤退は利益を得るのと同じくらい価値があります。

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