投資判断はピッチの後にするな!確証バイアスの罠

経営者は投資の判断をしなければならないこともあります。

成功している経営者の場合は自分の判断に絶対の自信を持っていることもあります。

実際に経営者の直感は当たることが多いです。

ただし、ピッチやプレゼンを聞いたあとの投資判断は間違える可能性があるので注意しましょう。

将来性のない事業に投資してしまうこともあります。

なぜ投資判断を間違えるのか?

なぜピッチやプレゼンを聞いたあとの投資判断は間違えるのでしょうか?

それはバイアスが掛かるからです。

ピッチを聞いてから投資を決断するまでには検討期間があります。

そこで回収できそうか?リスクはないか?と冷静に考えようとします。

しかし、この時点で冷静ではありません。既に投資する方への流れが出来ているのです。

投資を検討するということは、良いと思ったということです。

人間は自分が最初に持つ思考に引っ張られる習性を持っています。

つまり「この案件は良さそうだ」と思ったら、それを裏付ける情報にばかり目がいくのです。

そして失敗を示唆するような情報は無意識に無視してしまいます。このような脳の仕組みを「確証バイアス」といいます。

確証バイアスによって、全ての情報をフラットに見ることができなくなり、判断を誤るのです。

投資といっても設備投資から新規事業、エンジェル投資家としての出資など様々なパターンがありますが、これはその全てに言えることです。

中にはピッチを聞いた瞬間に投資を決めてしまう人もいますが、そういうときこそ注意なのです。

出資してほしいと思っている人間は、その事業がいかに素晴らしいかを必死で説明します。

あなたの脳はそれを聞くことによって物事を見るフレームを歪まされているのです。その状態での判断はいつものあなたの判断ではないのです。

投資判断における確証バイアスを防ぐには

確証バイアスは頭の良し悪しに関係なく発生します。

専門家でも起こります。むしろ専門家ほど「自分は詳しいから大丈夫」と油断するのでバイアスが掛かりやすいです。

あなたも自分の専門分野のことだからと簡単に判断してはいけないのです。

では、投資判断においてこのようなバイアスが起こらないようにするにはどうすれば良いでしょうか?

それは先に、何についてのピッチなのかだけ聞いておくことです。

そして先に自分で調べてリスクを検討しておくのです。失敗する理由を探すくらいのつもりで調べても良いです。

リスクがあるからと投資を見送る必要はありませんが、致命傷となるようなリスクを見逃してはいけないのです。

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