高級感のあるパッケージのデザイン!細長いほうが良いらしい

自社で販売している商品に高級なイメージを持たせたければ、細長いパッケージにすると良いかもしれません。

消費者は横長のパッケージよりも、細長いパッケージに高級な印象を持つのです。

その理由がちょっと面白いです。

パッケージの印象が売上に影響する

他社と似たような商品を扱っているとき差別化するのは難しいものです。

価格や内容量の勝負では利益も減るので疲弊します。

そこで有効となる施策の一つが、パッケージのデザインで差別化するというものです。

同じ商品であっても、どのようなパッケージに入れて販売するかによって、消費者に持たれる印象は変わります。

そしてそれが売上にも影響することが様々な調査から分かっています。

特に高級品としてのブランディングをしたい場合には色やマーク、材質など細部まで拘る必要があります。

消費者に安っぽいイメージを持たれてしまったら高いお金を払ってくれません。

同じ製品でも細長いパッケージだと高級と評価される

とはいってもデザイナーに依頼するほどの予算はないということもあります。

そんな場合でもせめて形状だけはこだわるべきです。

高級品と認識されたければ細長いパッケージにするのです。

細長いパッケージのほうが高級と認識されやすいことは、ヒューストン大学のヴァネッサ・パトリック博士らの実験からも判明しています。

この実験ではワインやシャンプーを異なるパッケージに入れて提示し、どちらが高級と認識されやすいかを確かめています。

その結果、同じ製品であっても細長いパッケージに入れられたときのほうが高級と評価されやすいことが分かりました。

なぜ細長いパッケージに高級感があると判断されるのか?

そもそもなぜ、細長いパッケージのほうが高級と認識されやすいのでしょうか?

それは人間の判断のプロセスに関係があります。

私たちは複数の商品から1つを選択するとき、その参考とすべき基準がない場合には、他のものに対する判断基準を用いることがあります。

それでは消費者がパッケージを見て商品を選ぶときに用いる他の判断基準とは何でしょうか?

それは人間です。

「太っていて背の低い人」よりも「細身で背の高い人」のほうが社会的地位が高いというイメージを持っている人が多いです。(さきほど紹介した実験でもこの傾向は証明されています)

社会的地位の高い人ほど自己管理がしっかりしている、健康や運動のために支出する余裕もある、と無意識に判断しているからです。

また、マスメディアのモデル体型を称賛する態度も消費者の潜在意識に影響を与えています。

つまり、「細身で背の高い人は地位が高い」という基準を商品選びにも適用するため、細長いパッケージのものを高級と認識するということです。

体型と社会的地位の関係を強く意識させられたときほど、細長いパッケージに高級感を覚えやすくなることも分かっています。

商品は高級なのに売れないというときは、パッケージの縦横比を見直してみると良いかもしれません。

参考文献:Huan Chen, Jun Pang, Minkyung Koo, Vanessa M. Patrick, (2020). Shape Matters: Package Shape Informs Brand Status Categorization and Brand Choice.

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