商品の広告にセクシーな画像を使うと売上が伸びるかもしれません。
特に体に悪いものや、購入にやましさを感じるような商品で効果的です。
なぜなら消費者の判断力が低下し、即座に手に入る欲求を優先するようになるからです。
なぜ水着の女性をポスターに使うのか?
今では見かけなくなりましたが、かつてはビールの広告に水着姿の女性が載っていました。
ビキニやハイレグを身に着けた女性が笑顔でビールジョッキを持っているポスターを居酒屋などで見たことがあるかもしれません。
冷静に考えたら水着とビールに関連はありません。それなのになぜ、どこのメーカーも水着のお姉さんとビールをセットにしていたのでしょうか?
「水着→夏→暑い→ビール飲みたい」という連想を狙ったのでしょうか?
そんなことはありません。
実はセクシーな刺激が冷静な判断を失わせ「もう一杯おかわり」という気持ちにさせるのです。
セクシーな刺激が判断力を奪い、欲求に忠実にさせる
特に男性は性的な手がかりに注目しやすいです。街中ですれ違う色気のある異性をつい見てしまうのも男性です。
そして広告にセクシーな画像があると注目しやすくなることも研究で分かっています。
またその商品やそれを販売している企業への好感度も高くなります。これはサルを使った実験でも証明されていることなので、本能的なものといえるでしょう。
さらに、セクシーな画像によって、冷静な判断力が失われ、目の前の欲求を優先させるようになってしまうことも分かっています。
ビールは体に悪いうえに二日酔いになると翌日にも響きます。飲み過ぎないほうが良いということは誰もが理解しています。
しかし水着のお姉さんが視界に入るとそのようなデメリットについての判断ができなくなり、「今飲みたいのだから飲んでしまえ!」という気持ちになってしまうのです。
見えそうで見えない水準が最適
ビール会社がどういう意図で広告に水着の女性を使うキャンペーンを行っていたのかは不明ですが…
広告の世界では大昔からセクシーな女性の効果が知られていました。
1800年代のタバコのポスターで既にセクシーな女性が使われていたのです。
面白いことにセクシーな女性の効果は同性である女性にも効果が生じます。
とはいえ、「性」を商品のように扱うことに嫌悪感を持つ人もいるので、使い方は注意が必要です。
そもそも時代がそういったものを許さない風潮となってきています。
逆効果となる広告
また、セクシーな広告が効果的といっても、ヌードだと逆効果となるケースが多いです。
なぜなら、人物に注目し過ぎてしまうため商品に興味を持たれなくなるからです。
ウェブサイトに掲載されるアフィリエイト広告などではテキスト広告に比べ、バナー広告のクリック率は低い傾向にありますが、広告にヌードが載っている場合は他よりもクリック率が高まります。
しかし、クリック率は高くなっても、申込率まで高くなるわけではありません。広告画像そのものに惹かれるだけなのです。
完全に見えてしまっているよりも、見えそうで見えない水準が効果的ということです。