サイコパスの見分け方!喋り方に特徴が出る

サイコパスとは日本語でいうと「精神病質者」です。

良心、共感、罪悪感が欠落している者、冷酷な者とされています。他人を傷つけても心が痛まないと言われたりもします。

人口の1%から3%前後いるとされので珍しい存在ではありません。性別でいうと男性のほうが多いです。

社長や弁護士、医者などの場合、サイコパスの割合が一般よりも高いといわれることもあります。

サイコパスだからといって必ず悪意を持ってるわけではありません。全員が犯罪者になる可能性が高いわけでもありません。

とはいえ会社経営にとってはサイコパスと関わることはリスクといえます。取引したり採用することで不利益を被る可能性があるからです。

できることなら事前に判別したいところです。そこで今回はその喋り方からサイコパスを見抜く方法を紹介します。

サイコパスの診断方法

サイコパスを診断するには専門のチェクリストがあります。

有名なものだと「Psychopathy Checklist」というロバート・D・ヘアという犯罪心理学者がつくったものがあります。

日本でも有名になった『診断名サイコパス』という本を書いた人物でもあります。

基本的にはそういった専門のチェックリストを元に診断します。

しかし、様々な実験や調査によってサイコパスの特徴が分かってきています。

その一つとして喋り方に特徴があるということも分かっています。

必ずそうというわけではありませんが、私がサイコパスと接したときの感覚としても割と合っていると思えるようなものがあるのでそれを紹介します。

サイコパスの話し方の特徴

スタンフォード大学の教授にジェフリー・ハンコックという有名な心理学者がいます。(今回紹介する調査をしたときはコーネル大に所属)

このジェフェリー・ハンコックが犯罪者の使う言葉について分析しました。

犯罪者が自分の犯した罪について語るときにどういった話し方をするのかということを調べたのです。

その結果、犯罪者の中でもサイコパスは話し方に特徴があることが分かりました。

「なぜなら」をよくつかう

サイコパスの喋り方の一つ目の特徴として「because」「since」という単語をよくつかうことが分かりました。

「なぜなら」という意味の言葉です。

つまり原因と結果という構成で話す傾向があるということです。

なぜかというとサイコパスは犯罪を「自分で計画したことの論理的な結果である」と認識しているからです。

つまり、その犯罪は自分にとっては「しなければならないことだった」と考えているということです。

犯罪に限らずサイコパスが人を傷つけたりするときでも「それは自分にとってしなければならないことだ」という特殊な思考が原因となっていることは多いです。

「食べること」「飲むこと」「お金」に関する単語が多い

次の特徴としてサイコパスは自分の犯罪について語るときに「食べること」「飲むこと」「お金」といった低次元の欲求に関する単語をよく使うということも分かりました。

サイコパスでない犯罪者と比べて2倍以上の頻度でこういった単語を使うのです。要するに原始的な欲求に基づいて他人を傷つける傾向があるということです。

身近な分かりやすい事例でいうと、食べ物やお金のことになったときに品がない人間が当てはまります。

奢ってもらえるというときにやたら食いつく人間や、会計のときにトイレに行ってしまう人間、わざと細かいお金を持ってこないで後で払うといってしらばっくれる人間です。

サイコパスの傾向はこういったところに出やすいのです。

過去形をつかう

サイコパスは「過去形」をよく使うという特徴もあります。

人間は心理的な距離がある物事について語るときは過去形が出やすいといわれています。現在より過去のほうが遠いからです。

サイコパスは自分の起こした事件であっても、その出来事と心理的な分離があります。自分ごとと思いにくいのです。そのため過去形が出てくるのです。

なので被害者や遺族に対する反省や共感もないということです。

自分が悪いことをしてその説明をしているときに他人ごとのように話している人間はサイコパスの可能性があるといえます。

「えー」「あー」というつなぎの言葉をつかう

最後の特徴として「えー」「あー」というつなぎの言葉を使いがちということがあります。

サイコパスも、より人間味があると思われるように喋ろうということは考えます。

しかしそうすると、そこに脳のリソースが集中してしまうため、話をまとめるのが上手くいかなくなってしまいます。

それにより「えー」「あー」が出てしまうということです。

犯罪心理学を知ってると役に立つ

以上がこの実験で分かった、サイコパスの話し方の特徴です。

もちろん何百人ものサイコパスを調査したわけではないのでこれが完璧ということではありません。とはいえ私が今まで接してきたサイコパスの特徴を捉えているという気はします。

喋り方以外にも、サイコパスはこんな特徴があるという実験はたくさんあります。そういった論文も別の記事で紹介できたらと思います。

犯罪心理学を知っていると変な人間に出会ったときも「あーそのパターンか」と冷静でいることができます。

「この人はなぜこんな言動を取るのだろう?」と不思議に思う人間がいたら、その答えは犯罪心理学が教えてくれるかもしれません。

参考文献:Jeffrey T. Hancock, et al. (2011). Hungry like the wolf: A word-pattern analysis of the language of psychopaths.

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